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一日一草 ~スズムシソウの仲間~

知る人ぞ知る密かな芸達者、スズムシソウの仲間です。

野生ラン好きにとってはお馴染みの「虫系」な花の代表格とも言えるでしょうか。
道内では5~8種類くらいが見られるようですが、どれも昆虫や蜘蛛を彷彿とさせる形をしていて、いかにもな名前が付いています。ちなみに僕は4種しか自生を見ていませんが、いつかは全種コンプリートしてみたい属です。

この仲間の代表選手スズムシソウは、今年白老で見られました。
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沖縄を除く全国各地に分布しているようですが、今まで見たことが無かった花です。メインフィールドの野幌でも記録はあるので初夏に何度か探しましたが、それらしい花は未だ見つけられずにいます。

全く目立たないうえに群生しないので、気付いていないだけのような気もしますが…

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しかし、あるところには有るものですね。
2本並んで咲いている後ろに、1枚葉の実生苗も写っています。蘭の仲間はタネの段階から親株になるまで、ずっと菌類の力を借りて生きていきますが、スズムシソウの仲間は何故か、親株の周りに子株がたくさん固まって生えていることが多いです。
親の菌を貰って育っているのか、それとも菌のいる場所に苗が多いだけなのか?真相は分かりませんが、親子っぽいコロニーを見かけると微笑ましく思えます。

1株見つけて雰囲気を覚えると、似たような環境の場所に次々と見つかりました。やっぱり、こんなに生えているなら今まで見つからなかったのは見当違いな地域を見ていたから?という気がしてきます。

種類によって好む環境が地域が微妙に違うようで、他の種類でも見られる場所にはけっこう生えていた記憶があります。

そんなスズムシソウの仲間たちの中では一番よく見かけるのが、クモキリソウ。
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いつもの野幌でも時々見られる種類で、地域を問わずトドマツやカラマツの人工林では比較的普通に生えています。
名前の由来には諸説あるようですが、蜘蛛のように見えるという点は共通しています。

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蜘蛛の子をよく見たことがないので分らないけど、言われてみればそんな感じ?

全国的に見られる代表的な種類としては、この他にジガバチソウという種類があります。良い写真が無かったので今回載せませんでしたが、相当にマニアックなネーミングセンスだと思います(笑


どの種類も似たような姿をしているので花期以外は判別がほぼ無理です。よくキノコ採りシーズンに見つけることがありますが、そんな時は翌年の花期を狙って忘れなければ観に行くことにしています。

ちなみに、この仲間の花は虫に花粉を運んでもらう虫媒花のようですが、受粉率がかなり悪く、花数が多い割にはなかなか結実しないというのも特徴です。こんなんで繁殖間に合うのかな?とも思いますが、なぜかクモキリソウは自家受粉でほぼ全花結実する不思議な特性を持っています。この特徴は花期以外のシーズンにクモキリソウを見分ける良いポイントになるので、観察する方としても分かりやすくて助かります。

もしかすると、クモキリソウの数が他種と比べて飛び抜けて多いのも、結実率の高さゆえなのかも…?

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