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一日一草 ~トリカブトの仲間~

美しさと猛毒をあわせ持つ、トリカブトの仲間のお話です。

夏の暑さも盛りを過ぎる頃、森の中や原野でトリカブトが見頃を迎えます。


野幌で普通に見られるのは、エゾトリカブト。
日当たりの良い林道沿いでは、切花のデルフィニウムか!?と思うほど豪華に咲く株もあって驚かされます。

札幌周辺の平地で見られるのトリカブトは、大抵この種類です。場所によってはオクトリカブトという別種もありますが、そちらは葉の切れ込みが随分と浅く、草姿の印象が違います。いずれにしても、トリカブトの中でもトップクラスの猛毒と聞きます。


高山の草原に行けば、エゾホソバトリカブト(ユウバリウズ)が。090827122p8270061
去年も夕張岳の回でブログに載せましたが、エゾトリカブトより草丈が低くて、花色も濃いのが特徴です。エゾトリカブトと比べると花のカブトの部分が目立ち、「鳥兜」という命名も頷ける気がします。

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釧路方面で見られた、カラフトブシ?と思われる花。
梅沢俊 著 「北海道 夏~秋の花 絵とき検索表Ⅲ」を見ると、道東、道北に分布し、カブト状の萼片の先が細長く伸び、葉の終裂片が線形~披針形になるのが特徴とあります。

地域と、カブトの部分の特徴からカラフトブシのように思いますが、葉の形がエゾトリカブトっぽいような気もするので、微妙かな?

トリカブトの仲間はどれも互いに似ているうえ、地域によって細かく種類が分けられているので、種名を特定するのも一苦労です(笑

かと思えば、同じ森に生えているトリカブトでも個体によって形態差の幅が大きく、どこまでを種として分けてみれば良いのか分らなくなってきます。林の中に生えている個体は茎が弓形になりやすく、草原に生えている個体は直立とか…
中間個体も多そうな予感です。



知床の海岸断崖の上では、シコタントリカブト(シレトコトリカブト)が見られました。
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オホーツク海を見下ろす崖に点々と、海の色に溶けるような青い花。
朝日に照らされて海風に揺れる姿を見たときは、今まで出会ったトリカブトの中で一番感動しました。

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アキノキリンソウと一緒に。
咲き残ったキタノコギリソウやホタルサイコと一緒に、夏の終わりの海岸を彩っていました。


ところで、青紫系の花が多いトリカブトの仲間の中では、ちょっと特殊なグループがあります。
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黄色やクリーム色系の花を咲かせる、レイジンソウと呼ばれるグループ。青紫のトリカブトよりも一足早く、7月頃に亜高山帯などでひっそりと咲いています。この写真は暑寒別岳の山麓で見かけた、マシケレイジンソウ。

全道的に見られるのはエゾノレイジンソウという種類と聞きますが、パッと見ただけではほとんど区別がつかない気がします…
山系や地域によって微妙に形態差があるらしく、いくつかの種類に分けられています。

属は違いますが、切花屋さんでよく見かけるデルフィニウムやラークスパーも、かなりトリカブトと近縁です。

さすがにトリカブトの切花とか鉢植えを貰ったらちょっとなぁ、、と思いますが、園芸種になっていても不思議は無いくらい綺麗な花じゃないかと思います。

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