« 蝦夷紫陽花 | トップページ | 近況 »

浜辺に香る

1
海の見える小高い草原に咲くハマナス。

北国の海辺では定番の花ですが、じつは野生のバラの一種であることをご存知でしょうか?北日本を含む東アジアに分布しますが、ヨーロッパや北米などに紹介され、バラの園芸品種の親としても活躍しています。枝に細かい棘が密生する品種の中には、ハマナスを片親に持つ品種も多いんですよ!でもハマナス系の品種は分枝が細かくてトゲが枝にビッシリ密生しているので、手入れするのは大変です…。

野生のバラの中でも飛びぬけて大きな花を咲かせるハマナスですが、じつは花の寿命は数日程度と僅か。それでも次々と蕾を出して、入れ替わるようにぽつぽつと咲き続けるので6月から9月頃までずっと咲いているように見えます。

しかも、夏の盛りを過ぎるころには花と一緒に赤くて美味しそうな果実が生って、写真を撮るには最高のシチュエーションになるのです。知り合いに聞くと、果実はお酒やジャムにすると美味しいらしいですが、生で食べる話は聞きません。味がまずいのか、それとも食感的な理由があるのか…? いずれ自分で試してみたいところ。
でも以前実を分解してみたら、種だらけで果肉は意外と少なかった気がするので食べる部分があるのか微妙かも_?以前、庭に生っていたRosa glaucaのローズヒップを齧ってみたら不味くはなかったけれど。

ところで、ハマナスはなかなかに環境適応力が高いようで、風や潮の影響によって樹高がかなり異なります。波打ち際に近く、潮風が強く当たる場所では高さ15cmくらいに収まって、高山植物のようにコンパクトに咲いていることもあります。しかし、数百メートル離れた風の弱い草原などでは、高さ1メートルを超え、本当に同じ種類か?と首をかしげたくなるくらいです。

この写真は、比較的海に近いのに樹高が1mくらいあり、随分と花付きが良い個体でした。風下に立つと、豊潤な香水のような香りが流れてきます。


ハマナスの花を見かけたら、やさしく手で包んでゆっくり深呼吸してみるのが秘かな楽しみ。

|
|

« 蝦夷紫陽花 | トップページ | 近況 »

野草のはなし」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1019040/43661326

この記事へのトラックバック一覧です: 浜辺に香る:

« 蝦夷紫陽花 | トップページ | 近況 »